遮熱効果が期待できる色は何色?遮熱と色の関係の基礎を解説!

 黒っぽい色の服を着て出かけると暑いけれど、白っぽい色の服だとそうでもない、という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。外からの熱を遮断する遮熱の能力と色には深い関係があります。ここでは遮熱の仕組みと、遮熱効果が最も期待できる色について解説していこうと思います。

 遮熱効果を理解するには、「なぜものに色があるのか」ということを理解しなくてはいけません。黒色の物体はなぜ黒色なのでしょうか。答えは、その物体に当たった目に見える全ての光を吸収しているからです。逆に白色に見える物体は、その物体に当たった目に見える全ての光を反射しているため、白色に見えるのです。そのほかの赤やオレンジ、緑などの色に見える物体は、一部の光を吸収し一部の光を反射しているために、色づいて見えるのです。つまりまとめると、物体が吸収する光の種類によって、その物体の色が異なっているのです。
 太陽からの熱は光、より詳しく言えば電磁波の形態で伝わります。これを熱放射と呼びます。よって、光を吸収しているということは、熱をもらっているということと同じ意味になります。黒っぽい色は光を吸収する、つまり熱を吸収しやすいので、遮熱効果は低いということになります。一方で白などの明るい色は光を反射しやすい、つまり熱を吸収しにくいので遮熱効果が高いということになります。遮熱効果を持たせたい場合は、黒など濃い色は避け、白っぽい色にすると良いでしょう。